教育行政の基本方針

 近年の科学技術の進歩や情報化、国際化、少子高齢化、家族のあり方など我が国の社会環境が大きく変化しています。こうしたことから人々の意識や価値観などが多様化しており、教育環境にも大きな影響を及ぼしています。また、地域や家庭の教育力の低下も懸念され、幼児、児童及び生徒の規範意識の低下や暴力行為、いじめ、不登校など青少年の問題行動などの課題に対する改善も求められています。
平成22年10月には、南足柄市自治基本条例が施行され、市民がまちづくりに主体的に参加する仕組みが始まりました。これを受け、学校においても、スクールコーディネーターを中心に多くの市民ボランティアに学校教育へ参画していただく体制が整備され、年度を重ねるごとに充実してきました。
平成23年度からは、学校と地域社会との連携・協働による子どもたちの健全な育成を目的として「学校運営連携協議会」を設置し、保護者や地域の住民とともに、学校運営の改善や様々な課題の解決を図ってきています。
平成26年度から施行された本市独自の学校教育振興基本計画に基づき、「夢と希望を持って、粘り強く自分の道を切り開く子ども」の育成を基本理念として、これまで本市で培ってきた学校教育の充実はもとより、地域との連携に係る施策等を展開しています。さらには平成27年度が初年度となる「南足柄市第五次総合計画」を展望し、新しい時代に適応した学校教育を展開し、より良い南足柄の子どもたちを育てていきます。
社会教育については、「南足柄市新生涯学習推進プラン」において、誰もが主体的に生涯にわたって学ぶことができるような環境づくりや学びを生かす仕組みづくり、学びをつなぐネットワークづくりを目標に掲げ、学習施策を展開していきます。 
 

1 学校教育の充実

(1) 「生きる力」を育む教育の推進

 本市では、昭和47年から「幼・小・中一貫教育」をめざした研究を推進し成果を上げてきました。平成19年度から3年間にわたり文部科学省から「研究開発学校」の指定を受け、そして、平成22年度から3年間文部科学省から「教育課程特例校」の指定を受け、幼・小・中一貫教育の研究に取り組みました。しかし、子どもたちを取り巻く社会や環境が激変する時代にあって、自分に自信と誇りをもち、今日的な課題に柔軟に対応できる子どもの育成を目指し、これまでの「幼・小・中」から校種を拡大し「幼保小中高連携教育」を行ってまいります。また、人と円滑にコミュニケーションをとることができる力や気力・体力の備わった子どもの育成に努めます。そして、知・徳・体のバランスを図りつつ、公共の精神、他者を思いやる気持ちや感謝する心などを尊ぶ社会の一員として、たくましく自立するための「生きる力」の育成に努めます。  
  ア 確かな学力の向上
 神奈川県教育委員会から「かながわ学びづくり」の研究指定を受け、教職員の授業力向上と子どもたちの学力向上に向け、全教科・領域にわたり、幼児児童生徒の発達段階に即した連続性を大切にして、「わかる授業」づくりに取り組みます。また、インクルーシブ教育を推進し、障がいの有無や国籍にかかわらず、児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するために、児童生徒一人ひとりの教育的ニーズを把握し、適切な指導と必要な支援を行うよう努め共に理解し合い、学び合える環境をめざします。さらに、金太郎まなび塾を継続し、学習意欲の向上と家庭学習の改善を進めます。 
 
  イ 豊かな人間性の育成
 子どもたちが将来の夢や希望をもち、健やかに成長するためには、豊かな人間性を育んでいくことが大切です。人や自然などと直接関わる体験を通じて、自らを律し、他者と協調し、他人を思いやるなど、道徳教育や人権教育、キャリア教育等の推進をとおして豊かな心の教育を推進します。
 また、学校司書を配置し、子どもたちにとって身近な学校図書館の整備・充実に努め、読書活動の推進を図ります。
 さらに、ハートフルスタッフやスクールカウンセラーの配置等により、暴力行為やいじめ、不登校等の未然防止に向けた対策や支援に積極的に取り組みます。 
  ウ 健康・体力の増進
 教育活動全体を通して、体育・スポーツを推進し、生涯を通して運動やスポーツに取り組む資質や能力を育みます。幼稚園では、幼児自らが体を動かす楽しさや心地よさを実感できるよう柳澤運動プログラムを実施します。
 また、体育的な学校行事への取り組みや中学校部活動指導協力者等による部活動の活性化を図るとともに、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果分析を生かし、学校における教育活動全体を通した体力向上に取り組みます。
 さらに、喫煙・飲酒・薬物乱用防止教室等の開催や食育の推進をとおして、自らの健康に対する意識を高め、心身ともに健康な生活を送るために必要な知識と、基本的な生活習慣を培う取り組みを推進します。 

(2) 教育環境の充実

  ア 教育環境づくりの推進 

 教育用コンピュータ活用事業により、コンピュータやタブレットパソコン、プロジェクタ等の活用をとおして、児童生徒の学習に対する興味・関心や意欲を高める授業を推進します。
 さらに、子どもたちの教育環境を整備・充実するとともに、子どもたちを災害・犯罪から守るための安全対策を講じます。  

  イ 教職員の資質向上と子どもと向き合う環境づくりの推進 
 教職員の研修の充実や学校運営の改善などにより、教職員の資質向上を図るとともに、教職員が子どもと十分に向き合える環境づくりを進めます。 

(3) 家庭や地域との連携の推進

  ア  地域社会との連携の推進 
 学校運営連携協議会により、保護者や地域住民などとの信頼関係を深め、共同して校運営の改善、諸課題の解決などを図り、開かれた学校づくりを推進します。
 また、地域学校支援事業により、幼稚園や小学校、中学校に、スクールコーディネーターを配置し、地域全体で子ども達の健やかな成長を育む取り組みを推進します。 

  イ  家庭教育の充実 

 幼稚園、保育園、小・中学校、家庭、地域が互いに連携・協力して子どもたちを育てるため、PTAと連携し家庭教育への支援を行います。 
  ウ  防災対策の推進 
 中学校消防クラブの活動や全中学生の地区防災訓練への参加、各幼稚園や小・中学校における避難訓練の実施など、発達の段階に応じた防災教育を推進します。 

(4) 教育施設の充実

 学校教育施設の耐震性の確保については、平成22年度で耐震化率が100%となりました。今後の取り組みとしては、築30年以上経過している学校が多く、経年的な老朽化が進んでいるため、安全安心を最優先に維持管理を行います。平成27年度における学校教育施設の整備としては、福沢小学校の校舎増築及び空調設置並びに岡本小学校のトイレ快適化を行います。 

(5) 教育基金事業等の実施

 横溝千鶴子教育基金事業については、教育表彰事業や教育奨学金貸付事業を引き続き実施するともに、子ども読書活動推進計画(第二次)に合わせ横溝文庫の充実を図ります。また、教育研究助成事業、英語教育向上事業などの実施を通して、教職員の資質の向上に努めます。さらに「家庭学習のてびき」等のきらりシリーズ冊子を活用し、家庭教育の充実、学校教育との連携を推進します。横溝塾事業については、カンガルー・コアラ学級や※CSP講座、タッチケア講習会、きんたろうパパスクール等の子育て支援講座を引き続き実施、充実させ家庭教育力の向上に努めます。また、教員研修施設基金事業については、研修施設建設計画について検討していきます。

※CSP(コモンセンス・ペアレンティング)
 誰もができるしつけを意味し、アメリカで開発された被虐待児の保護者向けトレーニングプログラ ム。暴力や暴言を使わずに子どもを育てる技術を親に伝えることで、虐待の予防や良好なコミュニケーションを築いていくことを目的とする。 
 

2 生涯学習の充実

(1) 社会教育の充実

 社会教育においては「南足柄市新生涯学習推進プラン」の理念に基づき、市民一人ひとりが学習課題を見つけ、仲間と共に学び合い、ふれあいの輪を広げ、お互いの学習成果を認め合う「豊かな生涯学習社会」を目指します。そのために、市民の多様な学習ニーズに対応できる機会や場づくり、学習情報の提供を行っていきます。また、学習を通して、一人ひとりの資質が高まり、その活動が地域コミュニティ作りの実現につながるよう、ボランティア活動をはじめとする市民活動団体、自治会公民館等の主体的な活動を支援するとともに、公民館を地域コミュニティの拠点として、こころかよいあうまちづくりに向け努力していきます。 

(2) 文化財の保存と活用

 文化財の保存及び活用については、市指定文化財を保護するため管理者等に奨励金等を交付するとともに、伝統芸能など無形民俗文化財の後継者の育成等を支援し、その活用を図っていきます。また、文化財保護制度に基づき、埋蔵文化財の保護を推進していきます。
 郷土資料館においては、来館者の方々が歴史、文化、民俗などに親しんでもらえるような常設展示をはじめ本市や足柄地域にゆかりの深いテーマなどの特別展を開催します。 
 また、秋にはナイトミュージアムを資料館イベントとして開催します。 
 

(3) 図書館の充実

 図書館においては、市民の生涯学習、文化教養の場として市民ニーズに対応した図書資料の充実を図り、各種講座やおはなし会、第5回目となる「としょかんまつり」の開催など、読書活動を推進する事業を実施していきます。
 また、平成26年度から図書館と学校図書館のネットワークを活用して、小学校への配本サービスを開始したところですが、平成27年度は中学校にも拡充していきます。さらに、26年度に試行的に作成した読んだ本の記録を残すことができる読書手帳を、新たに市内の幼稚園・保育園の園児や小・中学校の児童・生徒などに配付し、子ども読書活動の推進を図ります。 
 

(4) 青少年の健全育成

 青少年の健全育成においては、子どもを取り巻く様々な環境の変化に対応した、21世紀を生き抜く心豊かでたくましい子どもたちを育てることを目指し、学校、家庭、地域、行政が一体となった総合的な取り組みを図ります。
 また、青少年を取り巻く環境を整備するとともに、青少年が心豊かにたくましく育つよう社会参加や多様な体験機会を充実します。さらに、平成22年度に発足した青少年育成推進員の活動をさらに充実し、青少年健全育成のより一層の推進を図っていきます。 
 
 本市教育委員会は、以上を基本方針として政策を定め、その積極的な推進に努めます。

最終更新日:2015年04月15日

この情報に関するお問い合わせ先

教育総務課 教育総務班

電話番号:0465-73-8034


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