水のマスタープラン
この計画は、将来の水需要に対する安定供給を図り、水と緑豊かな郷土を次代に引き継いでいくため、水に関する諸計画の基本(核)として策定したものです。
このことにより、現在の水豊かな南足柄市が将来にわたり良好な水環境を維持し、水事情の悪化が生ずることがないよう、市民、行政、地域等が協力して環境保全と水資源開発の調和のとれた水資源政策を推進するものです。
策定の目的
この計画は、将来の水需要に対する長期的かつ安定的な水供給を図るため、水資源の保全、開発及び利用に関する基本的方向を明らかにし、水の需要と供給とを総合的かつ計画的に調整して、長期的展望に立った水資源に関する総合的な諸施策の実施や供給施設等の整備を図ることを目的としています。
基本的姿勢
本市におけるまちづくりは、水の確保の上に立った調和ある土地利用が基本であることから、「水・郷土南足柄」の形成を図るため、環境保全に配慮し、土地利用構想とも整合を図りながら、総合的な水資源政策に取り組むものです。
また、水に恵まれた都市形成を可能にするためには、市民一人ひとりが意識の中に水の存在を定着させ、市域にある全ての水が循環資源であるという観点から公共の財産として意識が深まるよう、市民の理解を高め協力を得ていくものです。
基本方針の内容は、次のとおりです。
- 市域の水資源は、市民共有の財産であるという観点で、その保全、開発及び利用を総合的に調整して行います。
- 水源かん養及び水資源の保全については、本市の地域性、自然的条件及び水利用の経過実績を考慮し、水源の拡大・充実とともに最重要事項とします。
- 水資源を市民の生活用水、都市活動用水、及び工業用水に有効かつ効率的に活用する方法を考察します。
- 市民に水の有限性と稀少性とを認識してもらうと同時に水の親しみ、それを大切にする基本的な考え方を意識の中に確立します。
- 水は循環資源であることから、足柄平野全体においても互いに関連し合っています。このことから、その管理を広域で総体的に取り組む必要があります。
水資源の確保
水資源の確保については、将来のまちづくりに欠くことができない基本的要素であることから、計画的・先行的に行うこととし、水源については、表流水を基本とし、不足する分を地下水、湧水等で対応します。
特に、地下水については、地下水総合解析調査等により、その流動、分布、水系等を明らかにすることができました。
この調査結果を踏まえ、今後継続的に調査及び検討を行い、地下水の保全と適正利用を図ります。
将来的には、雨水、雑用水及び農業用水の転用による水資源の確保にも努めます。
水資源開発計画
- 市内に存在する水資源をより効果的に開発利用することを基本とし、多種類水源による開発計画とします。
- 自然環境の保全を重視し、将来にわたり水事情の悪化が生ずることがないよう、水源かん養施策との整合を図った開発計画とします。
- 本市における水環境の特性から、森林や水田の水源かん養機能の保全とその向上施策を開発計画の中に取り入れます。
- 表流水の確保を基本とし、不足する分を地下水、湧水等で対応します。
- 合理的水利用による水資源開発を計画します。
- 将来的には、雨水及び雑用水利用並びに農業用水転用による水資源開発を計画します。